増補改正 河内細見図 全

番号 7
名前 増補改正 河内細見図 全
読み ぞうほかいせい かわちさいけんず ぜん
サイズ(cm) 143.7 x 53.0
彩色 木版 色刷
作者 鳴井兵右衛門
版元 浪花書林
作成日 安永5年10月
作成日 1776年
地域 大阪南部
解説 本図は、大坂心斎橋の塩屋平助の発行したものを、安永5年(1776)に河内屋喜兵衛が改版した河内国絵図である。木版多色刷の地図で、南北方向に横長い構図をとり、地名や注記は西を上にして書き込まれている。大和川や狭山池などの水系を水色で描き、寺社や陵墓は薄い桃色で彩色されている。東方に広がる生駒の山々は、大坂より見上げたような立体感が感じられる。紙面の余白には、名所・陵墓と郡名についての記述がある。名所としては「御墓山(上ノ太子)」や「草香山」「紫籬宮(丹南松原)」などの地名が、陵墓には「仲哀天皇陵墓」や「聖徳太子墓」などの名がみえ、それらに続いて在所が明記されている。地図中には陵墓の記述が符号をともなって記載されており、とりわけ、生駒山の麓付近には記述が多い。例をあげれば、平岡大明神、鷲尾山観音、野崎観音、楠正行墓、和田源秀墓などである。このほかにも石川郡には孝徳天皇陵や推古天皇陵を見ることができる。他方、郡名については上河内、中河内、南河内と3区分したのち、そこに含まれる各郡名が記載されている。ただし、図中には郡境が描かれておらず、村名の上に黒丸白抜きで郡の略名を記すことで、郡の区別をしている。この図の刊行後、享和2年(1802)に「河内国細見小図」(作者:丹羽桃渓、版元:河内屋喜兵衛・塩屋平助)として、本図の縮小版が刊行されている。縮小版では、本図の村落名の郡名符号を引き継いでいる。なお、版元の塩屋平助は、当時広く流布した大和国細見図なども手がけている。
要約 安永5年(1776)に河内屋喜兵衛が改版した河内国絵図。木版の多色刷の地図で、水系を水色で、寺社や陵墓を薄い桃色で描く。地図中には名所旧跡の記述が多く、とくに陵墓の情報は、詳細である。郡名について村名の上に黒丸白抜きで郡の略名を記すことで、郡の区別をしている。この図の刊行後、享和2年(1802)に「河内国細見小図」(作者:丹羽桃渓、版元:河内屋喜兵衛・塩屋平助)として、本図の縮小版が刊行されている。縮小版では、本図の村落名の郡名符号を引き継いでいる。
キーワード 木版、河内国、細見図、名所、陵墓
参照 山下和正『地図で読む江戸時代』柏書房(1998年)。

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