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番号 | 16 |
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名前 | 山陽山陰図 |
読み | さんようさんいんず |
サイズ(cm) | 119.5 x 51.2 |
彩色 | 手書 手彩色 |
作者 | (項目なし) |
版元 | (項目なし) |
作成日(和暦) | (項目なし) |
作成日(西暦) | (項目なし) |
地域 | 中国地方 |
解説 | 山陰道と山陽道、すなわち中国地方が主に描かれている。図中に4方位の指示は認められないが、南北方向を短辺に宛て、51.2cmを測るのに対して、長辺は119.5cmと倍以上あり、東西方向に間延びして表現されている。長辺は八つ折り、短辺は二つ折りである。文字の記載方向について山陰・山陽ともに共通する原則は、海側に視座を置き、山の方向を上に設定するものである。 そして、西では九州の海岸線が記され、小倉城下なども注記されている。一方、東では大坂などを中心に、山崎、守口など陸路の要衝が書き足されているが、海岸線の記載はない。その海側に置かれた凡例では、黄土色の四角と同色の楕円、朱色の楕円のみが記され、文字注記は略されている。図自体の記載内容から判断すると、黄土色の四角が城下であって、黄土色で塗られた楕円は宿場で、朱色の場合は湊と見なされる。白抜きの楕円は一部に限られ、一般村落と見なせようが、塗り落としとも解される。上述の宿場を結ぶ朱色の陸路には里程も注記されている。そして、広島沖の間島から石見の濱田まで湊を繋ぐ形で、墨の破線で航路が表現されており、距離の注記も認められる。他に、山体には緑色が与えられ、木を示そうとしているのであろう、濃緑の点が散りばめられている。海岸線付近と川の水系には青色が塗られており、国境線は太い墨線である。以上、墨以外では、4色が認められるが、山陰と山陽以外では、小倉と大坂付近は着色がなされておらず、全体の中で印象が薄い。主題のありかは明白である。 凡例が予定されていた部分の北側、北東の角に当たる部分には内題のためのスペースと思われる枠取りが準備されているが、内題自体は記されていない。大坂付近における海岸線など、省略された部位が認められ、不完全な写しと思われる。 島根半島の西方の海上に当たる部分では「石見国」と題され、国内の主要地名(城下、湊、など)について詳細な説明が記されている。出雲国や伯耆国も含め、山陰道の情報が詳細であると言えよう。山陽側の情報記載が略されている可能性も残る。 |
要約 | 山陰道と山陽道、すなわち中国地方が主に描かれている。図中に4方位の指示は認められず、東西方向に間延びしている。文字の記載方向について山陰・山陽ともに共通するのは、海側に視座を置き、山の方向を上にする原則である。凡例では、黄土色の四角と同色の楕円、朱色の楕円のみが記され、文字注記は略されている。省略は他にも認められ、不完全な写しであろう。図自体の記載内容から判断すると、黄土色の四角が城下であって、黄土色で塗られた楕円は宿場で、朱色の場合は湊と見なされる。 |
キーワード | 山陽道、山陰道、宿場、航路、石見国 |
参照 | 山下和正『地図で読む江戸時代』柏書房(1998年)。 |