日本里程図 完

番号 205
名前 日本里程図 完
読み にほんりていず かん
サイズ(cm) 120.0 x 62.0
彩色 木版
作者 橿原義長
版元 出版人藤井克三(時習舎蔵版)
作成日(和暦) 明治9年5月
作成日(西暦) 1876年
地域 日本
解説 『日本里程一覧 一』・『日本里程一覧 二』・『日本里程図 完』の3点は、いずれも滋賀県平民の橿原義長著、版権免許時習舎蔵版(出版人は山口県士族の藤井克三)によって刊行されたセットものの実用里程書・地図である。「日本里程図」の「題言」には、「夫地理学ノ盛ナル内外ノ国誌及図説其密ヲ画ス実ニ同志ノ幸甚トセン、爰ニ内国ハ巨名ノ地多キカ故ニ其ノ甲乙ノ距離ヲ求ムル者アリ、余屡東西ニ往行スレハ其知ル所ヲ以テ一二ヲ答ユ之ヲ緒トシテ稿ヲ起シ、諸書ニ就テ校訂加工披是ノ里数ヲ編輯シ、号テ日本里程一覧ト題ス(後略)」とある。図中記符(記号)として、府県の位置(短冊形)、山脉(山脈)、水勢河流、旧縣地、国界ノ所、鉄道線路、道路、海里航路があがっており、36丁をもって陸地の1里、陸地の17丁をもって海路の1里に充てている。図中には、鉄道(当時は京新橋~横浜間、京都~大阪~神戸間の2区間のみ)や電信線の里程、東京と海外主要地間の里程、国内主要地間の海上里程などを記載した「諸所里程略表」、全国各地の主要港と東京都の海里を記載した「東京ヨリ諸方海上里程」表、西日本各地の主要港と大阪との海里を記載した「大阪ヨリ諸方海上里程」表などが掲載されている。地図は、五畿七道別に色分けされている。『日本里程一覧 巻之一』には、本州位置、全州幅員、沿海周廻、属島周廻、鉄道里数、電信線路、湖沼周廻、外国航路、東京ヨリ府県下に至る里程、東京・大阪ヨリ各所に至る海上里程、箱館より近傍駅路里程、琉球諸島公海里程、伊豆国諸島海上里程などが掲載されている。また、『日本里程一覧 巻之二』には、諸県下市街ヨリ近傍市村駅ニ至ル里程が収録されている。なお、樫原義長と藤井克三はこの他にも、明治10年(1877)には「肥後國勢細見圖 附略誌」や「薩摩國勢細見圖 附略誌」を刊行している。また藤井克三は、明治8年には「勧善懲悪錦画図解」、明治11年には「改正 大阪府管内地誌略図 全」の刊行にも関わっている。
要約 明治9年(1876)に刊行された『日本里程一覧 一・二』および『日本里程図 完』は、滋賀県出身の橿原義長著、時習舎蔵版(出版人は山口県出身の藤井克三)による実用里程書・地図である。鉄道や電信線の里程、東京と海外主要地間の里程、国内主要地間の海上里程などを記載した「諸所里程略表」、「東京ヨリ諸方海上里程」表、「大阪ヨリ諸方海上里程」表、「諸県下市街ヨリ近傍市村駅ニ至ル里程」などが掲載されている。
キーワード 日本里程一覧、橿原義長、藤井克三
参照 明治大学附属図書館(蘆田文庫)HP(http://www.lib.meiji.ac.jp/ashida/)。

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