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番号 | 296 |
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名前 | 上野国妙義山真景 |
読み | こうずけのくにみょうぎさんしんけい |
サイズ(cm) | 53.7 x 39.1 |
彩色 | 銅版 |
作者 | 霧島巴凌 |
版元 | 東濤舎霜鳥巴凌 |
作成日(和暦) | 明治30年仲秋 |
作成日(西暦) | 1897年 |
地域 | 群馬県 |
解説 | 明治期の上野国妙義山の景観を描いた銅版印刷の図である。上野国は現在の群馬県にあたり,妙義山はその富岡市,安中市,下仁田町にまたがる山である。上毛三山のひとつで,奇岩絶勝の地として知られている。妙義山は複数の峰々によって構成されるが,本図では金洞山・白雲山・金鶏山の3峰を中心とする、いわゆる表妙義が描かれている。本図の中心となっているのは,妙義神社とその周辺の景観である。列車を利用して訪れる客を意識してか,図郭左には列車と松井田駅の様子が描かれている。また、本図中に「遠国よりの参詣ハ両毛鐵道により高﨑より安中を經て磯部へ着し是よりして里程二里磯部鑛泉の入浴を得べし」と旅程の推薦ルートも記されている。妙義神社は白雲山の東腹に鎮座し,古くは波己曽神社(はこそじんじゃ)と呼ばれていた歴史ある神社である。本図に記された縁起には「欽明天皇御宇の創立にして現時□社殿ハ後西院天皇明暦二年に建立せしものなり」とある。神楽殿,波古曽社,旧官家御殿,総門など妙義神社内の建物はもちろんのこと,「曙サクラ」や燈籠といった見所も描くほか,白雲山の奇岩などを記している。また,図の左下と右上には別枠に「妙義山上ヨリ東北方遠望ノ圖」と「金洞山中之嶽神社及山中竒石略圖」がある。これにより本図1枚で妙義神社や妙義山の見所,奇岩の名称や位置などを知ることができる。本図が「妙義神社真景」ではなく,「妙義山真景」と題されたもこうした構図によるものであろう。 作者である霧島巴凌や版元である東濤舎霜鳥巴についての詳細は不明である。 |
要約 | 明治期の上野国妙義山の景観を描いた銅板印刷の図である。妙義山はその富岡市,安中市,下仁田町にまたがる山である。妙義山は複数の峰々によって成り立つが,本図では金洞山・白雲山・金鶏山の3峰を中心とする、いわゆる表妙義が描かれている。本図1枚で妙義神社内の建物はもちろんのこと,妙義神社や妙義山の見所,奇岩の名称・位置などをほぼ知ることができる。 |
キーワード | 霧島巴凌、東濤舎霜鳥巴、明治30年、妙義山、妙義神社 |
参照 | 群馬県史編さん委員会『群馬県史 資料編26 民俗2』群馬県(1982年)。 |