志摩国一円輿地図

番号 53
名前 志摩国一円輿地図
読み しまのくにいちえんよちず
サイズ(cm) 55.9 x 36.3
彩色 手書 手彩色
作者 (項目なし)
版元 (項目なし)
作成日(和暦) (項目なし)
作成日(西暦) (項目なし)
地域 三重県南部
解説 本図は、志摩国全域を描いた小型の国絵図である。図郭右上にある凡例によれば、墨と朱で旧馭(燈)台と燈台を区別し、また商舶掛場を赤丸で、漁船繋場を赤四角で示している。陸路を墨線で引き、一里山の黒丸印が散在し、村名を記した村形の間には里程が記載される。さらに、湊に出入りする船に必要な風向などが詳細に記されている。これらの点から、本図の作成の意図は志摩国の水陸交通を示すところにあったのではないかと考えられる。方位記号ならびにカタカナ表記が多いことなどから、おそらく幕末か明治初期に作成されたものと思われる。 鳥羽城とその城下は朱で塗られ、その商舶掛場には「此港東南風舶掛悪 大船十艘ホト入ル」と記されている。的矢湾の商舶掛場には「此港東風舟繋悪シ港廣ク大舩数多入ル」、湾入り口の「安来ヨリ豆州下田ニ舩路六十里余」とある。湾内には点線が引かれ、海上の里程が「一里」などと記載されている。さらに航行上の安全のため、沿岸には「荒磯 船掛悪シ」などの記載が数多く見られる。
要約 本図は、幕末か明治初期に作成された志摩国の水陸交通図とでもいうべき国絵図。新旧の灯台を区別し、また商舶掛場を赤丸で、漁船繋場を赤四角で示す。陸路を墨線で引き、一里山の黒丸印がところどころに付され、村名を記した村形の間には里程が記載される。航行上の安全に関する文字記載が多く、紀伊半島を航行する船舶との関連もあるかもしれない。
キーワード 志摩国、国絵図、海上交通、海路
参照 (項目なし)

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