出雲国図

番号 71
名前 出雲国図
読み いずものくにず
サイズ(cm) 51.0 x 36.2
彩色 手書 手彩色
作者 (項目なし)
版元 (項目なし)
作成日(和暦) (項目なし)
作成日(西暦) (項目なし)
地域 島根県
解説 出雲国を描いた作成者作成年不明の国絵図である。出雲国は本来十郡であるが、宍道湖を「風郡」、中海を「天満郡」とすることで十二郡として描いている。余白に描かれた石高は「二十五万二千六百五十石七升二合」で、これは島根県立博物館が所蔵する寛永13(1636)年狩野重右兵衛尉為信作成の「出雲国十二郡図」と同様の郡数・石高である。また、絵図中に描かれている斐伊川は寛永年間に河道変更があったとされ、この絵図ではその変更後の「寛永八流」の様子で描かれている。このことから、絵図の原図は寛永年間には成立していたと考えられ、それをもとにこの絵図は作成されていると考えられる。 絵図の大きさは36.2×51cmと小型である。山は緑、川と海岸線は水色で着色され、松江城や出雲大社などは建物が描かれている。郡名、及び郡界線は朱色、道筋は墨線で示され、小判型の村形内に村名を記載している。また、宍道湖上に方位や余白に松江からの道程などが記されている。この絵図で注目したい点は、一部の村形が黄色で着色されていることであり、ここに絵図作成者のなんらか意図を窺うことができる。また、「他に類を見ないものである」と評される「出雲国十二郡図」と類似する内容を持つことから、この絵図との関連性が推測される。
要約 出雲国を描いた国絵図。作成年代は不明。出雲国を12郡として描き、石高は「二十五万二千六百五十石七升二合」と記載することなどから、「出雲国十二郡図」とのなんらかの関連性が推測される。また、一部の村形が黄色で着色されていることから、作成者のなんらかの意図を窺うことができる。
キーワード 出雲国、国絵図、寛永年間、出雲国十二郡図
参照 歴史地理学会島根大会実行委員会図録編集委員会『絵図でたどる島根の歴史』島根県立博物館(2004年)。国絵図研究会『国絵図の世界』柏書房(2005年)。

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