改正方角五畿内掌覧

番号 174
名前 改正方角五畿内掌覧
読み かいせいほうがくごきないしょうらん
サイズ(cm) 83.2 x 90.7
彩色 木版 手彩色
作者 飄々散人
版元 読無字書楼
作成日 天保12年
作成日 1841年
地域 近畿地方
解説 絵図名の「五畿内」とは、古代以来の地域区分で、山城・大和・河内・摂津・和泉の5ヶ国を指す。本絵図ではその周囲も含んで描いており、その様は、内題の「方角改正五畿内掌覧」に続く「附」として、「伊勢参宮・伊賀越、紀州八鬼山・熊野、西国三十三所巡礼、及播州路但馬湯島、丹波・丹後・若狭・近江・美濃・尾張名護屋(=名古屋)・志州鳥羽等略図」と列挙されている通りである。その左には畿内5ヶ国の郡名表が位置づけられ、郡の包括する村里の多少により大菅・上菅など、大・上・中・下・小の5等級が示されている。その最後には「図中目標凡例」として、城下・陣屋・大社・大寺・名所旧跡・市町宿駅・村里・道路・河川・海上航路・船渡・国境が列挙されている。これらの枠取りは、右上に配されている。先の内題等、絵図本体の周囲に配された枠取りは、いずれも東を上とする形で配されており、右下、すなわち西南方の四国が位置するはずの部分には題言と「道法」の表(京都・大坂・南都=奈良・堺・大津の5カ所からの距離)が位置づけられ、左下、すなわち但馬の西には「天保十二年辛丑孟冬」という刊行年などと、江戸の須原屋茂兵衛、大坂の河内屋喜兵衛と同儀助、京都の竹原好兵衛・平野屋茂兵衛といった、当時の名だたる発行書林が列挙されている。淡路島も書かれていない。そして、4方位は、各辺のほぼ中央に四方向き合いの形で記されている。次に、絵図で描かれた内容自体を見ると、文字や山形などの記載方向は、海に視座を置く形が原則となっている。各国は、手彩で色分けされている。本絵図には袋も付属しており、貴重な例となっている。表紙袋には絵図名の次に「凡そ十七州山川の形勢、城市の方位を誤らず配置せられし」などとあり、作者・画匠・彫工の苦心や優秀さを誇った宣伝文句が記されている。袋の裏には、天保12年の発行年の下、「発行書肆」として「浪花・柳原積玉圃、岡田種玉堂、皇都・竹原文叢堂、四方翠松園」が列挙されている。江戸の書林である須原屋の名前がないように、上述の絵図本体とは異なっており、後の時代に付されたものであろう。
要約 絵図名の「五畿内」とは、山城・大和・河内・摂津・和泉の5カ国から成る古代以来の地域区分である。内題に続く「附」として、「伊勢参宮・伊賀越、紀州八鬼山・熊野、西国三十三所巡礼、及播州路但馬湯島、丹波・丹後・若狭・近江・美濃・尾張名護屋(=名古屋)・志州鳥羽等略図」と列挙されている通り、その周囲も描かれている。「図中目標凡例」として、城下・陣屋・大社・大寺・名所旧跡・市町宿駅・村里・道路・河川・海上航路・船渡・国境が列挙されている。
キーワード 畿内、凡例、袋
参照 山下和正『地図で読む江戸時代』柏書房(1998年)。日本地図選集刊行委員会・人文社編集部編『日本地図選集8 京浪速畿内古地図撰 付近江・河絵図』人文社(1977年)。

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