横須賀明細一覧図

番号 282
名前 横須賀明細一覧図
読み よこすかめいさいいちらんず
サイズ(cm) 51.0 x 37.0
彩色 銅板
作者 山本良助
版元 鈴木卯兵衛
作成日 明治18年8月1日
作成日 1885年
地域 神奈川県 横須賀
解説 図の上段には、明治16年(1883)7月、墨流 柯花漫記の「横須賀造船所案内記」が記載されている。これによれば、漁村であった横須賀は、慶応元年(1865)幕府がフランス人ウエルニーを雇い、造船所を建設、第1号ドックは明治4年、第2号ドックは7年、第3号ドックは17年に完成、アジア1の造船所であり、3,000余戸の町となったことが記されている。造船所を見学に来る内外の人々は1日数百人にものぼり、また山水の眺望や夏季の避暑に訪れる雅客もあるという。このような見学者や観光客にために刊行されたのは、本図である。明治18年8月1日に、東京府平民山本良助が編集・出版、販売元は横須賀汐留町の鈴木卯兵衛であった。鈴木卯兵衛は諸新聞雑誌売捌所と記載されているが、本図には鈴木屋・三富屋・松阪屋・中村屋・三浦屋といった旗をなびかせた店舗が描かれており、おそらく旅館も経営していたものと思われる。図のほぼ中央に方位盤を配し、右下には横須賀からの里程表が記載されている。遠景には左手から富士山、横浜本牧、常陸国筑波山、房総半島の鋸山が描かれる。図の中央には官庁の建物、その湾前に3つの煉瓦造りのドックや造船小屋が描かれており、湾内には日本の国旗をはためかせた蒸気船や大型帆船がみられるとともに、クレーンや泥浚船など、きわめて詳細な描写をみてとることができよう。造船所の周囲には、すでに電気灯が、町には電線があったこともわかる。図の左側、すなわち半島の先端に向けて鋳造所などの諸施設が建ち並ぶ。一方、右側の半島つけ根部には、汐留町・元町のメインストリート、さらに稲岡町・旭町・山王町などの市街地が描かれている。八幡山の花屋敷の右手には旧浦賀道が通り、その道は海軍病院などがみられる。
要約 本図は東洋一と称された横須賀造船所の草創期を描いており、その見学者や観光客のために刊行された図である。東京府の平民である山本良助が編集・出版、販売元は横須賀汐留町の鈴木卯兵衛であった。図の中央には官庁の建物、その湾前に3つの煉瓦造りのドックや造船小屋が描かれており、湾内には日本の国旗をはためかせた蒸気船や大型帆船がみられるとともに、クレーンや泥浚船など、当時の最新造船施設の詳細な描写をみてとることができよう。
キーワード 横須賀、造船所、山本良助、鈴木卯兵衛、明治18年
参照 (項目なし)

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